【収録内容】
----- Do As I Do エースオープナー ----- デックを演者と観客で半分ずつ裏向きに持ち、それぞれが1枚ずつ順に、2枚のカードを選び出します。それらの数字がことごとく一致し、フォー・オブ・ア・カインド(4枚のエースなど)が勢ぞろいします。
いわゆる「ドゥ・アズ・アイ・ドゥ」の手順ですが、今回の手順では、最初に全てのカードを選んでから、2つの「一致」を続けて示す構成なので、とても流れがスムーズです。
----- スピード・ジャズ ----- テンポ・アップさせたジャズ・エーセス。ばらばらに置いた4枚のエースが、1箇所に集まります。
通常は3段構成で、1枚ずつリーダーのカードの元に集めますが、今回は最初に1枚が移動し、残りの2枚が一気に移動する、という2段構成に集約されています。
----- ツアー・コンダクター ----- いわゆる「インビジブル・パーム・エーセス」ないし「オープン・トラベラーズ」のテーマ。クラシックですが、ゆうき氏は実践派の目から、細心に考え抜き、大胆なアレンジを加えています。
この作品でも、最初の1段を巧みな戦術でカット・アウトすることで、手順をスピード・アップし、演出に説得力を持たせています。
----- フリー・ホフジンザー ----- 観客に1枚のカードを選んでもらい、デックに戻します。4枚のエースを使ってそのカードを当てる、と言って、エースに手をかざすと、なんと1枚のエースがビジュアルに裏返ってしまいます! 最終的に、裏向きになったエースが、観客のカードそのものに変化してしまいます!
いわゆる「ホフジンザー・エース・プロブレム」ですが、カードのマークが何であるか、マジシャンは知る必要がないのが特徴です。ある程度ご存知の方は、「え、なんで知らなくて出来るの?」と思われるかもしれませんが、かなり大胆な考え方で解決しています。
----- インナーワールド ----- 5枚の赤いカードと、5枚の黒いカードを抜き出し、その10枚を裏向きのまま混ぜ合わせてから、2人の観客の意思に従って分別していきます。見ると、1人は全て赤のカード、もう1人は全て黒のカードを選んでしまっています。
これは、手法的には「ダック&ディール」というマジックをベースとした発展形ですが、現象的には10枚のカードのみで行う「アウト・オブ・ディス・ワールド」風のトリックです。レギュラー・デックから10枚のカードをその場で抜き出して、即興で演じられます。
----- トリプルスリー ----- インポシブル・ロケーション系のマルチプル・ディビネーション。3枚のカードを、不可能設定の中で次々と当てていきます。
結構なマジシャンの方が見ても、追えない(タネが分からない)と思います。それぞれのカードは、完全に混ぜられてしまい、何の手がかりもないように感じます。今回の手順は、人から借りたデック(52枚完全に揃った状態でなくてもOK)を使って、即興で行うことができるものなので本当に貴重なレパートリーになるはずです。
----- アンダーコントロール ----- 2人の観客が選んだカードと、マジシャンのカード、合計3枚を使います。マジシャンのカードは胸ポケットに、そして観客の2枚はデックに混ぜてしまいます。1人目の観客のカードが、演者のズボンのポケットに飛行して現れます。2人目のカードはデックから完全に消え、予想外の展開が起こります。
このトリックでは様々な応用が可能なシステムを解説しています。フォースとバニッシュやコントロールが、1つの動作で完了できる合理的な手法です。